医療的ケア児を保育園に受け入れることが果たして本当にみんなが幸せになれるのか
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朝ニュースを見ていたら、衝撃的なものが。
町田市が保育園で医療的ケア児を受け入れることを検討したと。
待機児童問題がもう何年も言われていて、保育園ふやし隊とか小規模保育とか、とにかく保育園に子供を入れろ、保育園落ちたの私だとか言ってますけど。
医療的ケア児を受け入れる保育園を作った駒崎さんとかも、ドヤ顔してそうな勢いですが。
入るのは子供なんですよ。
そこで生活するのは子供なんですよ。
なんか勘違いしていると思うんですけれど、自分の子供だけ見てもらっているわけではないんですよ。
健康な子供ですら、国の配置基準では難しいからわざわざ自治体が独自基準設けて保育士配置しているのに、ここに来て医療的ケア児の受け入れ。
そういえば、かつてありましたよね。
痰吸引が必要な子供が保育園に入れてもらえなくて裁判した例も。
こちらは保護者が勝訴しています。が、こんな意見もあるんですねっていう。
で、医療的ケア児が保育園に入ることを検討する話なんですけれど、問題は多いと思っています。
ニュースでは看護師を複数配置することが取り上げられていました。
この場合医師が常駐かはわかりません。
ですが、看護師は必須になります。
保育園には基本的に看護師が配置されていますが、ケア児を受け入れるのであれば、今までの人数では足りないので、複数の看護師が配置されることになります。
それからケア児に対する日常の活動はどうするかというのは、保育士が考えると思われますが、通常の園児とどういう形で一緒に生活するのかなどが考えられます。
ただでさえ、配慮が必要な子供がいた場合、保育士も加配という形で配置されるのですが、この場合はどうなるのか。
また、保育士以外に複数人の看護師を配置したときに、給与ベースが全く違うのでどういうことになるのか。同じ職場で分断起こしそうですよ。これ。
今は保育士の人数よりも看護師の人数は少ないですし、保育園看護師は0歳児の保育人員として割り当てられたりしているので、保育に関しては保育士さんの指示のもと動いたりしますので。
さらに医療的ケア児の場合、日常生活においての衛生をどう配慮するかの問題も考えられます。
体力的に弱い子を集団生活の中に入れたときに、本当に問題はないのか。
また、施設の設備として問題はないのかといったことも考えられます。
健康な子供でさえ、施設設備の配置などに配慮する必要があるのに、医療的ケア児がそこに入った場合、どの程度の改良が必要なのかということも検討しないといけません。
また、医療的ケア児がどういうケアが必要なのか個々に違うため、それぞれに配慮するにはどうしたらいいのかを考えなくてはなりません。
仮に、それをクリアしたとしても、本当にそれでいいのか。
さらにはケア児でも階級が割り当てられて、この階級なら保育園に通えるが、この階級なら対応できないから入園できないとかってならないでしょうか。
子供のケアレベルによって、入園できるかできないか子供が分断される可能性があるのではと思います。
そして保育園で預かるということは、何かしら保護者が保育に欠ける(今は保育を必要とするになっています)わけですが、これが保育園を卒園したらどうなるのでしょうか。
小学校には支援級がありますが、支援級で医療的ケア児はどうなるのでしょうか。
学校にも通えるようにとなると、現在の支援級だけではカバーしきれないことも考えられます。
また、難しいのが学童クラブです。
保育園に通うのは保育に欠ける前提ですから、就学したときにも同様の理由で学童にも通いたいとなると思います。
いろいろ書いてしまいましたが、何でもかんでも保育園に入れろというのではなくて、保育園でなくても対応できる施設、専門的に見てもらえるところを保育園と同様に作るという発想があればと思います。
なんでもかんでも保育園っていう発想はやめてねっていうのが、本音です。
保育園に入り隊もいいのですが、一度保育に関して知っておくと、家での育児と違って、どういう観点で保育が行われているのかを見ることができると思います。